市民ランナー対談
市民ランナー対談
「マスターズ陸上には仲間にすすめられて出たんです」
<平山氏>
だいたいマスターズ陸上なんて大会があること自体を知らなかったもので。だから走っていて、
仲間が、平山さんマスターズの大会にも出てみたらって推薦してくれて。そして出たら、たまたま優勝
して。そしたら監督が、平山さん今度アジア大会に出てみないかって言ってくれて、それで大会へ行か
せてもらったんです。このときはアジアで17カ国が参加して、一番多かったのがインド、その次が地元
の台湾、そして次が日本でした。もうオリンピックと一緒で全種目ありますから、本当にすごい人数でし
た。ただ、やっぱり、外国人と走るのって初めてだったからすごい緊張しましたよ。
「マスターズ陸上M65歳の部1,500mでアジアチャンピオンに!」
<平山氏>
1,500mっていうのは、800mのスピードがある人が出てくるんですよね。
だから800mで1位、2位、3位になった人に狙いをつけて、僕、4番手でついていく作戦を立てました。
とにかくガンガン行ったのをピターッと後ろからついて行く。そしておそらく3周、1,200mあたりで大体
スピード落ちてくるなぁと想像してましたから。そしたら思い通りの展開になって、ゴールの120~130m
手前でトップに立ってそのままゴールしました。
<江口氏>
もう、平山さんの筋書き通りだったんですね?
<平山氏>
いやあ、まさか本当にアジア大会でチャンピオンになれるとは思ってもいませんでした。
「10,000mでもアジアチャンピオンに!」
<平山氏>
10,000mのときは、北海道から2人出場しました。だから2人で1位、2位を狙って行こうと
いうことで相談しました。必ず後ろに誰がついてくるか、2人でちゃんと見て行くことを最初から打ち合
わせしておいて、そして前に1人か2人だけ走らせておいて、3番手、4番手でついて行って、そうやって、
ビシーッとついて行って、最後に2人でダーッと突っ込んで、僕が1位、もう一人の北海道の人が2位に
入りました。
<江口氏>
10,000mも平山さんのシミュレーション通りだったんですね?
<平山氏>
ええ、本当におかげさんでね。
<江口氏>
僕、今お話を聞いて、ビックリしました。やっぱりシチュエーションがあって、事前の構想が
あって、当日のプランニングってすごく大事なんだなと思うんですよ。そして、当日スタートラインの
ときに万全でいて、また走りはじめてからも思い描いた通りに実行する。まさしくその通りになっていま
すよね、アジア大会での平山さんは。
<平山氏>
いや、本当にまぐれです。
「ランニングを始めたきっかけは?・・・」
<江口氏>
平山さんがランニングを始めるきっかけは何だったんですか?
<平山氏>
僕はマラソンをする前、肝臓が悪くて2カ月も入院していて、そしてまた5年後にも再入院
してるの。太り過ぎててね、医者にもう長いことないんじゃないかって言われてたの。昔は体重が 74kgもあったし・・・。
<江口氏>
今は何kgですか?
<平山氏>
今は59kg。それでマラソンを始めてから医者がね、不思議だぁ、不思議だぁって言うの。
平山さん、こんなにね、回復した人間はいないって。それ、間違いなくマラソンのおかげですよ!マラ
ソンが私を変えてくれたんです!だからマラソンっていうのは有り難いね。自分を長生きさせてもらっ
たしさ。だからね、マラソンのファンが増えるのも良くわかるんだ。
<江口氏>
本当にはまっちゃいますよね。
<平山氏>
江口君は?
<江口氏>
さっき平山さんが体重74kgとおっしゃってましたけど、僕も昔は75kgあって、今より
25kgも多かったんです。それでダイエットしようと思って、まずは自転車通勤をして少し痩せたんです。
でもそれだけじゃあ、ちょっとしか痩せないということに気づきまして。そしたら、同級生がハノハノ
陸上部の福田監督とずっと知り合いで、たまたま一緒に走らないかっていうお話をいただいて、それが
きっかけなんです。走り始めたのがちょうど2年前の4月でした。初めは3kmをヘロヘロになりながら
走ったんで、最初は走るのはちょっと僕には無理だなぁと思っていたんです。実はスポーツと名のつく
ものは、高校時代からやったことが無くって、走るのとは全然無縁の生活をしていました。だから出発点
は、すこし平山さんと共通点があるのかもしれませんね。
「目標はサブスリー!」
<江口氏>
僕、そのサブスリーっていう言葉すら知らなかったんですよ。サブスリーって、やっぱり、
とてつもない言葉なんだなぁっていうことが最近わかってきて。夢でしたよね、なれたらいいかな、
今度、目標にしてもいいかなって言うぐらいまでは来たのかなって思ってたんですけど。でもこの間、
酒飲んだ勢いで「今年は絶対サブスリーやります!」って言っちゃって。だから僕、ぜひサブスリー
だけは達成したいと思ってまして。
「目標をもつことがバイタリティーにつながっている」
<江口氏>
よくスーパーアスリートの方が、目標を持たないとダメだって言うじゃないですか?
<平山氏>
やっぱり目標があるとモチベーション違いますよ。
<江口氏>
平山さんはもう70歳近くになってまで、どこからそのバイタリティーが出てくるんですか?
そこまでどうやったら?
<平山氏>
今はとにかく、来年の岩手でのアジア大会っていう目標があるから。
その翌年に今度は世界選手権があるわけ。やっぱり、自分でアジアでこれだけ戦えたんだから、次は世界
にっていう気持ち。そして、その次の年も今度はシンガポールでアジア大会なんですよ。
そこまでは頑張ろうと目標を掲げて、強くね!行きたいなぁと思って。
「最初のマラソンはどう走ったらいいのかわからなくて・・・」
<江口氏>
僕、素人なので、初めてのフルマラソンの当日もどのぐらいの記録を狙っていいのか?
狙えるのか?何もわからなかったんです、走ったことがないので。
<平山氏>
いや、そうですよね。
<江口氏>
ハーフは何回か走らせてもらったんですけど、同級生からもハーフとフルマラソンは別の大会
だからって言われていたんで。福田監督に、最後、もう本当に、スタート日の朝、僕どうすればいいですか?
って聞いて。まずハーフまでは我慢だって言われて、ハーフから30kmまでは何となく行ってもいいけど、
勝負は35km過ぎてからだよって言われて、最初のハーフより、あとのハーフのほうが早いのが理想だよ
って言われて。
「メタボ状態から走り始めて2年で初フルマラソン3時間2分でゴール!」
<江口氏>
僕、後半のほうが2分早かったんですよ。もう監督にほめてもらって。
<平山氏>
正解、正解、なかなかできないよね。ハーフを逆に2分早くするって普通できない。
<江口氏>
最初のハーフは頭を使うっていう、本当にこんなに我慢していいのかなっていうぐらい、我慢、
我慢、もう監督の言葉ばっかり。
<平山氏>
とにかく我慢ですよ。そこでペース上げちゃったら、35kmからもうガックリ落ちてくるから。
マラソンは30kmを完璧に走れるからいいってもんじゃないんだわ。本当にそう。
<江口氏>
僕、35km過ぎから面白かったですもんね、みんな落ちてくるから。
やっぱり、レベル的に同じ人がいて、僕と同じぐらいのタイムを狙ってるのに、何で、僕、この人達より
早いんだろうって、勝手にモチベーションが上がってきちゃうんですよ。
<平山氏>
本当に難しい、フルマラソンは。
<江口氏>
ゴールしてガッカリしたことは、初マラソンで3時間2分だったんで、あと2分何とかならなか
ったのかなって。僕はなめてかかって、次に出た北海道マラソンで3時間16分もかかっちゃって。
あれもいい勉強になりました。
「アスリートの原点は高校3年生の時にあった!」
<平山氏>
僕は高校2年生のとき競輪で秋田の国体へ行ったんですよ。その時は、もう本当に惨敗だった。
だけど悔しくて悔しくて、その次の年に、もう一回3年生で岡山の国体に出て、3位になって表彰台に
のぼりました。
<江口氏>
平山さんは元々アスリートだったんじゃないですか。
<平山氏>
北海道代表で行ったら恥ずかしいことはできないと思って、とにかくがむしゃらに頑張ったんです。
<江口氏>
平山さんは、やっぱり場数を踏んできているんですね。
<平山氏>
人に負けたくないという気持ちだけは常にあるんだよね。
<江口氏>
いや、もうそれしかないと思うんですよ。
「人の見ていないところでガッツリ “影の練習”!」
<平山氏>
ただ、僕が国体行ったときもね、片田舎だったから練習方法っていうのを自分で考えましたもんね。
自宅から学校まで片道12kmだったの。とにかく自分の練習として、毎日競輪の自転車で行き帰りを走って
練習しました。授業が終わって学校の練習は仲間と。練習して終わると暗くなるから、行きと帰りは自分の
練習さ。ほら、競輪用の自転車ってライトが付いてないんですよ。バスの時間を見て、とにかくバスの前を
走ろうと。
<江口氏>
えっ! バスの前を走るんですか??
<平山氏>
あのころはアスファルトじゃないからさ、バスの前を走ればライトで明るく照らされるからとにかく
バスの前を走ろうと思ったの。
バスは停留所に止まるじゃないですか。止まったら僕もスピードを緩めて待つんですよ。
そうやって毎日12kmを往復したんですよ。それをしなかったら人には勝てないんです。
<江口氏>
すごいと思います!! 自転車でバスに、しかも砂利道で勝つんでしょ??
<平山氏>
バスの明かりがなきゃ他に明かりがないんだもん。そうやって高校3年間通ったんだもん。
そうやって、とにかく学校の練習はみんなと一緒にやって、その後はね、俺の天下だと思ってたから、
陰の練習!
<江口氏>
人の見てるところでは、何となくやっているけど、見てないとこでガッツリやる。それって
イチローみたいじゃないですか。
<平山氏>
そう、私はね、そうだった。
「負けたくないっていう気持ちがあったら“人より練習”!」
<平山氏>
とにかく。俺がこれだけ一生懸命にやっていても、俺よりまだ一生懸命やる人が世の中にいる
なと考えて、よーし、もう30分やろう!と、そういう気持ち。
<江口氏>
きょう平山さんとご一緒させてもらって、いままで僕50歳で年とったなぁと思ってたんです
けれども、平山さん見たらそんなこと言っちゃいけないんだなぁ、と思いました。
<平山氏>
負けられないと思うのよ、やっぱり。負けたくないっていう気持ちがあったらね、人より練習
しなきゃならないのよ。だって練習は嘘をつかないから。それだけなんですよ、今の僕のモチベーション
は。同じ1時間でも頑張ってやったのか、ダラダラやったのか、絶対それしかないんですよ。
自分のライバル、こう浮かべてね、あれには負けたくないという気持ちがあるじゃないですか、やっぱりね、
絶対負けたくないと。あいつだったら、もう2時間練習してるな、俺は2時間半やるぞ!とそういう気持ち
なんですよ。江口君もわずか2年のランニング経験で、普通は10年、15年走っている人に勝てるわけない
じゃないですか。何と言っても練習しかないんだって。
<江口氏>
ありがとうございます。
<平山氏>
とにかく同じ年齢の人には負けたくないっていう気持ちで。
<江口氏>
もうそこしかないですよね。
「飲み始めてまだ1ヶ月だけど ちょっと良すぎかも?!」
<平山氏>
これですね。「パワーアスリート」僕も1カ月飲んでみました。最近は寝起きがものすごく
いいです。朝がさわやか、というのかな。僕はどちらかというと低血圧なほうなので、なかなか起き
られなかったんです。でも何か最近ものすごく調子がいいんですよ。やはり違うのかなぁと思います。
そして自分なりに思うのは、やっぱり、こうやって走ってても本当に疲れがね。
<江口氏>
そう、実感がわくんですよ。
<平山氏>
だって、さっきも言ったけれども、1週間毎日走っても、きょうも10km走って、インター
バルをやって、また明日も行きたいっていう気分で、全然疲れないんだから。
<江口氏>
すごいですよね。
<平山氏>
うん、だって全然ね、こうやって、昨日も、一昨日も。正直ね。
それで100mを6本やって、その後、200mを4本、38から9秒で、200mをインターバルでやって、
その後、軽く流して10km走って、次の日も同じメニューをやって、今日も友だちと8000mを1km
4分半でやって、その後また200mをやって、今日10km。
<江口氏>
そんなにやってるんですか? それ平山さんできちゃうところがすごいですよね。
<平山氏>
だから、最近ね、ちょっと故障したら困るなと。あんまり調子がいいと勘違いしてやり過ぎる
と、ちょっと、いや、怪我したら大変だと。
「調子良すぎて怪我をした・・・」
<江口氏>
いや、だから、僕、それにはまったんだなと、今よくわかりました。勘違いしちゃいますよね。
「パワーアスリート」を1カ月前から飲んで、調子が良いからって、この間、練習をやり過ぎてちょっと
怪我をしてしまいまして、今月は距離走れてないんです。でも本当にこの「パワーアスリート」いいです。
目覚めがいいのにビックリしました。僕、最近目覚まし時計で起きたことないですから。何時に起きるぞ
って寝ると、その10分前には必ず目が覚めてしまうんです。
この間、久々に4時までお酒を飲んでいたんですけど、6時に起きるぞって寝たら、5時50分に目が
覚めてしまいました。
<平山氏>
ほとんど寝てないじゃないですか? すごいすごい。
<江口氏>
だから、今月、不安なんですよ。怪我しちゃって。まだ200kmそこそこしか走ってなくて。
<平山氏>
怪我したら、あんまり無理しないほうがいいですよ。
<江口氏>
いや、福田監督にも言われてるんですよ、あんまり焦るなって。
<平山氏>
そうそう、僕もそう思います。僕もアキレス腱を痛めて整形外科に通ったことがあります。
<江口氏>
僕もアキレス腱です。
<平山氏>
僕は先生に、とにかく走るのを止めなさい!ということだけは言わないで欲しいとお願いしま
した。そのかわり、治療に少し時間がかかってもいいか?って聞かれたので、もちろんいいですよって
答えて。僕はものすごく練習を休むっていうのが嫌いだから、先生にお願いしてね。
<江口氏>
僕の先生は、この間の東京マラソンでもサブスリーで走られたランナーの先生で、走りながら
治すっていう方針でやっていただけるので、すごく楽なんですよ。
<平山氏>
そうそう、それですよ!
「故障との付き合い方が大事です」
<平山氏>
とにかく、そういう故障との付き合い方が大事だから。みんなこう調子が良くなると、無理が
かかって故障するんだ。
<江口氏>
ビックリしちゃう、勘違いしちゃって。
<平山氏>
大体そうなんですよ。私も今まで本当にそうだったもん。
<江口氏>
勝手に筋力ついてきたのかなぁとか。
<平山氏>
本当にそうなのさ。そして、あっちこっち痛めるんだわ。
<江口氏>
いや、いっぱい痛めましたもん。膝と言っても、いろんな膝があるじゃないですか。
<平山氏>
わかる、わかる。
<江口氏>
右、左、上、下、横、もういろんなところをやって。
<平山氏>
そして、右を痛めるでしょう、そして、右をかばえば、この次は左が来るしさ。左をかばえば、
今度また右に来るし。もう、そうだもん。
<江口氏>
だけど、この怪我も逆に僕は勲章だと思っているんですよ。何もやってなかったら怪我もしない
し、当然痛みなんかもない。ただ好きなもの食って、酒飲んで、その結果太っててっていう人生より、
よっぽどマシだと思います。そして、油断すると風邪をひいたりするんです。
<平山氏>
そうでしょう。
<江口氏>
飲み続けてると、あんまり実感ってわかないんですよ。調子を崩して初めてわかるという、
これを飲んでるから、元気でいられるんですよね。良い、持続力ある、モチベーション上がる、最後は
気持ちですよね。モチベーションという意味じゃあ、「パワーアスリート」!これすごく良くって、
次の日もやるぞ!っていう気持ちに自然となる。だから、これ、絶対お世辞でも何でもないです。僕、
この「パワーアスリート」にめぐり会えて、なんぼ感謝しているか。ヘロヘロになって練習するのか、
やっぱり、何となく余裕があって、いけるぞ、いけるぞっていう気持ちで走るのか?これってだいぶ
違うと思うんですよね。でも出来れば「パワーアスリート」にはメジャーな商品になってほしくないな。
皆に教えたくない、もったいない。こんなに近道して、これに知り合うことができたんで。
「仕事も何もかも負けたくない! 負けず嫌いのアジアチャンピオン!!」
<平山氏>
みんな、休むのも必要だって言うの。でも僕、休むのが嫌いなんです。仕事を休むのも嫌い
だし、練習を休むのも嫌いなんです。学校も、ずっと小学校から高校まで休んだことがないですよ、
1日も。仕事も休んだことがないです。そうやって50年間、会社勤めして、今年3月に退職しました
けど。
<江口氏>
長い間お疲れさまでした。
<平山氏>
いや、それだけね、僕は仕事人間だったんだよ。何でもね、絶対にね、人に負けたくないという
気持ちがあったから、ここまで来れたと思うんですよ。もうライバルには負けたくないし、とにかく負け
たくなくって。そのためにはどうしたらいいかっていったら、日曜、祭日に営業にでたの。そのときね、
自分のお得意様に行けば目立つんですよ、ほかの営業マンは来ないんだから。
<江口氏>
休みですからね。
<平山氏>
そうそう、そういうようなことで。とにかく僕はライバルには負けたくないっていう気持ちで。
<江口氏>
仕事も何もかも負けたくないっていう負けず嫌いのアジアチャンピオン!
だから、平山さんは、来年の今ごろは世界チャンピオン!っていうことで。僕も頑張って少しでも背中
を追えるように。
「私はまだまだ伸びしろがあると思ってます!」
<平山氏>
僕は、走りは運動会しか走ったことがないんだから。僕はまだね、マラソンを始めてね、16年
でまだ高校生だからね、少々のね、頑張ったって無理きくから、まだ伸びしろはあるってみんなに言うの。
大学済んだらね、これはあれかも知らんけどもね、まだ僕は16歳の高校生ですから。私は、まだまだ
伸び代があると思ってます、自分でそう思ってますので。
<江口氏>
もう次元が違いますね。今日は本当にこんないい話を聞けるなんて!
本当に、勉強になりましたね。
<平山氏>
いやー。
「実は日本のマスターズ大会の直前に女房を亡くしたんです」
<平山氏>
いや、走るとね、本当にね、いい人間と出会える気がする。
<江口氏>
いや、本当ですね、50歳になってこれだけのめり込めるとは思わなかったです。
<平山氏>
ただね、白髪がバァーッと多くなるまで走り続けてくると、今まで本当に素晴らしい人々にマラ
ソンを通じて出会って来たなぁーと思います。
<江口氏>
本当に家庭が一番。家庭が一番ちっちゃい組織なんで、そこをないがしろにするやつは、その後、
もうあり得ないですもん。そこで不満が出たら、なんぼ外の世界でいいこと言ったってだめですよね。
<平山氏>
そう、それは本当にそう。私なんかね、私のことで悪いけども、これ、栃木でね、マスターズの
大会に出る直前に、うちの女房を亡くしたんですよ。
<江口氏>
えっ?
<平山氏>
うちの女房ね、応援してくれたんだ、それで優勝させてくれたの。うん、うちの女房がね、
後押ししてくれたの。だから、優勝したとき一番先に報告したの。そして、翌年、アジア大会でも優勝
だったでしょう。うちの女房ね、本当によくやってくれたわ、うん。
<江口氏>
いや、素晴らしい話ですよね。
<平山氏>
いやいやいや、何かね。
<江口氏>
そう思える平山さんがいらっしゃるからいいんですよ。
<平山氏>
いや、本当にね、できた女房だったからさぁ。
「マラソンは絶対仕事にも活きる!」
<平山氏>
やっぱりね、マラソンっていうのは、これ絶対仕事にも活きますよ。
<江口氏>
活きますよね。
<平山氏>
私なんかもね、仕事の日はだいたい5時ぐらいからスタートして走ってたから。
1時間半を走りながら、いや、本当にね、もう会社人間だから、とにかく会社、部下の動かし方だとか、
そんなことを考えながら毎日走ってた。それがものすごくいい。僕はね、マラソンは、つくづく自分を
磨いたなぁと思ってるのよ。だって、走りながらも、いろんなことを考えられるんですよ。走りながら
自分で考えたイメージを持って会社へ行って、そして、部下達にきちっと指示を与えられて本当に楽し
かった。
「マラソンが最高!」
<平山氏>
だからお客さんに言われるの。平山君、何を楽しみでそんなにマラソンしてるんだと。
いや逆に、マラソンをしてるときが楽しいんですよ!って。
<江口氏>
何が楽しいって、やっぱり、走ってみないとわかんないですよね。
<平山氏>
そうねぇ、本当にそうなんですよ。だから僕にとって、このマラソンというのは、最高の
パートナーだったねぇ。僕をこう、ここまでにしてくれたのはマラソンかな。だから私をね、本当に
活かしてくれたのはマラソンですよ、マラソンは本当に私をねっ!
<江口氏>
今日一緒にいられるのが幸せです。
<平山氏>
マラソンは最高!
「平山さんの今後の大会での目標は?」
<平山氏>
アジア大会、そして世界選手権で1,500m、3,000m、5,000m、10,000m、何の種目かわかり
ませんけども、三冠。
<江口氏>
三冠狙うんですか?
<平山氏>
絶対三冠狙う!
<平山氏>
何かで、やっぱり、そういう3つ、きちっと優勝したいなあという気持ちはあるよね。
だから71歳まで頑張るから、江口君引っ張ってよ。
<江口氏>
僕も負けないように少しでも。
<平山氏>
いや、折角こうさぁ、チャンスがあるんだから。
江口氏 本当ですよね。こんなにいい刺激をいただける人がいっぱいいるわけですから。
<平山氏>
そうそう。こういう出会いがあるんだから。だから。
<江口氏>
いやー、本当におっかない人に引っかかって(笑)。
<平山氏>
君も2年でこれだけになったじゃないですか。やっぱり努力する人はね、ちゃんと数字って
いうかタイムに表われるんだもん。営業では数字だけど、マラソンではタイムにね。僕はアジアで1位
になったけれども、順位が1位だとか、2位だとかじゃない。やっぱりタイムは全国でも世界でも通用
するけどね、順位は通用しません。だから、まだ僕はまぐれだと言うんですよ、うん、そういう意味でね。
<江口氏>
ちょっとだけわかるような気がします。ああ、そうか。
<平山氏>
来年は岩手でアジア大会、再来年は世界選手権なんですよ。だから、怪我しないで何とか行きた
いなぁと思ってるんですよ。
<江口氏>
じゃあ、再来年は、さらに平山さんに世界一っていうことでね!
そのためにもこれ「パワーアスリート」ですね。
<平山氏>
そうそう、これを続けなくちゃ。
<江口氏>
駆け引きにも磨きがかかる?
<平山氏>
70代の人間は、やっぱり頭がしっかりしてなかったらダメだから。
<江口氏>
そういう集中力が。「パワーアスリート」でますます行きますよね。
<平山氏>
だってアジア大会のときには、これを飲んでなかったからね。
だから、負けるわけにいかないですよ!これを飲んで頑張ります!!